ミクロレベルでの生産性の追及は、マクロレベルで合成の誤謬を生んでいるのかもしれない

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昨今のジョブレスリカバリーの状況を見て思ったこと。

 

 

生産性を上げるということは、一人あたりで得られる果実を増やすということだ。言うまでもないことだが、同じ100という果実があった場合に、50人だと一人あたまは2しかもらえないが、これが10人に減ると一人あたまの取り分は10に増える。だから生産性を上げることは是とされる。ミクロの観点から見たらその通りだ。

 

 

しかし、もしも、得られる果実が有限であったとしたらどうなるだろう。つまり、将来得られる果実が100までしかなかったとしたら??その場合、生き残った10人は取り分が2から10まで増えてハッピーになっているが、あぶりだされた残りの40人は、果実を全部10人に持っていかれてしまったために、取り分が0になってしまう。格差ってやつですね。マクロ的にはこんな事態になってしまう。

 

つまり、ミクロレベルで生産性を上げることが是とされるためには、マクロ的には「富は有限ではなく、永遠に増え続ける」という前提が必要であることがわかる。では、人類が得られる「富」は永遠に増幅し続けるのだろうか、それともやっぱり有限なのだろうか。

 

有限であるならば、それは椅子取りゲームと同じだ。早く座った人の勝ちとなる。だとすると、「資本主義はねずみ講」という仮説は当たりということになる。

 

たしかに、米国の住宅バブルが崩壊して、今の谷を見ると、これはとんでもないバブルだったということになっているが、そんなとんでもないバブルでも、冷静にこの間の米国のGDP成長率を見てみると、実は3%程度しかなかった。

 

この数字をどう解釈するかは難しいところではあるが、「あの規模のバブルで3%程度しかない」と見る方が正しいような気がする。日本の高度成長期とかは7%とか10%とかあったはずだ。つまり、椅子取りゲームの「椅子」がだんだんなくなっていると見ることが出来る。

 

そうなると、いわゆる「ダム」論というのが効かないということであり、そうなると格差は固定してしまうだろう。だから、富の再配分に、より政府が関与しようという勢力が続々と政権を握り始めているという現象が世界中に見られるのは、こういった背景もあるような気がする。

 

ただ、再配分の担い手として「政府」が本当に相応しいかどうかははなはだ疑問ではあるが。

【参考】「純粋資本主義」も「純粋社会主義」もどちらもダメ
keyboo.at.webry.info/200802/article_7.html

成長だけを重視させて、格差が極端に拡大するのもまずいし、
かといって、結果の平等を重視して、成長が鈍化するのもまずい。

この折り合いをどこでつけるか
というところに市場を補うという意味での

政治の役割が期待されているということなんだと思います。

従って、今の日本においても、
政府の関与を高め、再配分機能を高めることが

格差解消に向けた一つの処方箋であるというのは、

これまでの議論から推察されるわけです。




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