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「構造的」か「循環的」かは業種によって異なれど、日本全体で供給過剰状態になっているのは周知のところでありまして、そんなときは、過剰供給を削減すべくM&Aが話題になるのが世の常でありまして、その辺について比較的よくまとめられたレポートが、今日本で大投資家カンファレンスをやっている某証券さんがお出しになっていたので、個人的に勉強になった点を簡単にまとめてみました。
【ゼネコン】
● ゼネコンはM&Aよりも中堅以下が淘汰される方向に。理由は2つ。
1.買収側は有能な技術者さえ採用できれば、会社という箱は不要とする場合が多いため。
2.合併しても入札機会が増えるわけではない。
【JREIT間の合併】
● JREIT間の合併は、合併比率にもよるが、一般に吸収する側にポジティブ。理由は2つ
1.割安な対価で物件を仕入れることでEPS増加が期待できる
2.合併後の「負ののれん(=配当可能利益に含めなくて済む)」を上手く活用して非コア物件を損切りし、EPSを毀損しない形でLTV(借入比率)を下げることが出来る
【食品】
● 食品では、最も価格力が無い清涼飲料業界が再編の中心になる。業界リーダー不在によるブランド価値の低下⇒コモディティ化(PBに負ける)⇒収益性悪化の負の連鎖。最近は業界利益を拡大させないと個別企業の利益は伸びないという考えが浸透してきている。キリンとサントリーの統合はこの業界に強いリーダーが出現するという意味でポジティブ。
● 各社単独での挑戦意欲は、需要が自然に拡大する新興市場でこそ許容されるわがままであり、成熟市場においては業界利益を崩さない=ブランド価値を毀損しない価格重視の戦略が肝要になる。新興市場のノリで成熟市場で数量増効果を追う経営は企業価値を中期的に毀損させる。
【医薬品】
● グローバル対比で1社当たりの売り上げが数十分の1でかつ営業効率性も悪い日本市場において、薬品会社が高い実績を上げている最大の要因は、日本の薬価制度とジェネリックの浸透率の低さにある。
⇒ 2012年の新薬価制度でこの仕組みが変わる。特許失効後の品目は大きく売り上げを落とす
⇒ 販売価格の下落により固定費削減が余儀なくされれば、生産・販売の機能は外注化が進む可能性が高い
【ヘルスケア】
● 医薬品卸の大半は人件費であり、その40%は営業職。MRがカバーできない職域を保管する役割があるが、赤字の顧客へのサービスや単純な配送業務を行う場合もあり、生産性は必ずしも高くないが、各社ともシェア縮小への懸念から見直しに躊躇。
【広告】
● 1業種1クライアントの業界慣行が存在する欧米では、持ち株会社傘下に複数の代理店を保有する効果が大きいが、日本では多くの場合、クライアントリストに重複が多く、よほどの人員削減に踏み込まない限り、統合のメリットは小さい。
【ITサービス】
● 中小を含めた有力ソフトウェアベンダーは利益率が高く収益が安定しているため、元来買収の標的になりやすい+クラウド時代にはソフトウェアの拡販に対する障壁は低くなる傾向にあり、有力サービス・商品であれば収益の拡大が比較的容易となる可能性がある。
【資産運用業界】
● 販売商品のフルラインナップ化から、顧客への説明能力や情報開示の強化に応えられるフルスキル化やソリューションビジネス化を追求し始めている。
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