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さて、鳩山政権が発足して1週間が経ちましたが、なかでも俄然注目を集めているのが、亀井さんのびっくり「モラトリアム法案」。金融業界からは猛反発を食らい、閣内不一致まで引き起こしても断固として譲らない。
【参考】閣内不一致を露呈、亀井金融相のモラトリアム法案 藤井財務相は実現性疑問視(産経)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090919/fnc0909192221018-n1.htm
亀井金融相は18日、与党3党合意の「貸し渋り・貸しはがし防止法」を引きあいに、モラトリアムを疑問視する藤井財務相を「自分の仕事をすればいい」と批判。藤井財務相は19日、昭和初期と現在の景気を比べて「そこまでの状況か」と改めて疑問を投げかけるなど、足並みの乱れを露呈した格好だ。
「経済全体の合理性」を考えれば、「モラトリアム」は不良債権の増加懸念から、かえって銀行の融資姿勢を硬化させる(竹中時代の恐怖政治を銀行が忘れるわけがない)可能性が高いことから、その「合理性」は低いと考えられる。
しかし、一方で「亀井さんの中での合理性」という観点からは、実はこのトンデモ行動は「合理性」が高いのではないかと考えられる。
もし、私が国民新党の党首であれば、亀井さんと同じ行動を取っているかもしれません。では、その「合理性」とは一体何なのでしょうか。
まず、今回の衆院選を総括するポイントを上げてみるとこんな感じになりそうです。
① 民主党は圧勝したが、絶対安定多数の3分の2は取れなかった。
② 民主党は参院で単独過半数はないので、どこかと連立を組む必要があった。
③ そのため、連立相手の国民新党と社民党がキャスティングボードを握ることとなった。
④ しかし、その国民新党と社民党も今回の衆院選で議席を伸ばせたわけではない。
⑤ 公明党が自民党との共同戦線を事実上解消した。
⑥ そして、来年の参院選がある。
以上のポイントから考えると、来年の参院選の結果、国民新党と社民党は民主党が単独過半数を獲得する事態になれば、いくら閣内で「お行儀良く」していようが、連立から外される。
またいくら「お行儀良く」していても、参院選の結果次第では選挙協力の「確かさ」からして、小沢さんは公明党を連立相手に選択するかもしれない。つまり、彼らにとって残された時間は「次の参院選までという可能性が高い」ということがわかる。
そして、何より彼らが最大のリスクと考えているのは、「お行儀良く」し過ぎて自分たちが民主党の埋没することによる「存在感」の喪失だ。
二大政党制を志向しやすい小選挙区制ではその傾向が顕著に現れた。今回の衆院選は「反自民の風が吹いた」と言われているが、ポイントはその風の恩恵を受けることが出来たのは、民主党だけだったということだ。国民新党に至っては、党首と幹事長がともに落選するという、党存亡の危機にさらされてしまったのだ。
【参考】09衆院選 国民新党は連立よりも存亡の危機(iza)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/296017/
民主党中心の連立政権への参加が想定される社民、国民新両党だが、民主党が衆院選で圧倒的な勢いをみせたのとは対照的に、厳しい戦いを強いられた。
民主党は参院で過半数に届かないため、両党と連立協議に入る方針。ただ、国民新党は、綿貫民輔代表と亀井久興幹事長がそろって落選したため、連立政権参画の是非をめぐる党内論議以上に、党存亡の危機に直面している。
【参考】「厳しい衆院選だった」国民新党に笑顔なし(iza)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/295733/
「少数政党にとってはなかなか厳しい選挙だった」。国民新党の亀井久興幹事長は記者らの取材に対し、厳しい表情を崩さなかった。「自民党への国民の怒りは大きかったが、私どもの声は受け止められず、(票は)民主党に集中した」と消え入るような声で話した。
ウハウハの民主党と違って、連立2党の思いは複雑だ。特に亀井さんの危機感は相当なものであると言える。だから、この1年弱という限られた時間の中で、国民新党の存在感を国民に示す必要がある。「反小泉・竹中」の「シンボル」には民主党ではなくて、自分がなる必要がある。
そして、次の参院選で国民新党を復活させる必要がある。民主党の一人がちにさせてはいけない。だから、その象徴である「郵政」かつ「金融」のポストを要求し、「トンでも政策」をぶち上げて、あえて閣内不一致を露呈させ、民主党との違いをアピールしようとしたのではないだろうか。国民全体の支持を得られなくてもいい。一部の熱狂的なファンを作ればいいのだ。
国会の勢力図を考えれば、今の段階で民主党が国民新党を斬ることは出来ない。しかし、一方でどうぜ「お行儀良く」していても参院選後に斬られる可能性が高い。そして何よりも次の参院選で改選2人が落選なんてことになったら元も子も無い。
2010年改選 亀井郁夫(広島選挙区) 長谷川憲正(比例代表)
2013年改選 森田高(富山選挙区) 亀井亜紀子(島根選挙区) 自見庄三郎(比例代表)
「党の復活」という「党首」としての亀井さんに与えられた使命を考えれば、彼の「トンでも」行動は合理的であると言える。今後の政局を考えれば、連立相手の2党には「閣内不一致」を意図的に露呈する力学が働くはずなのだ。
しかし、福島さんは「党首」としての認識が甘く、独自性を打ち出す局面を間違え、かつ折れてしまった。「社民党」の埋没は今後も続くだろう。
【参考】「子ども手当」所得制限は不要…少子化相(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090923ok01.htm?from=yoltop
福島氏はこれまで所得制限設定を主張してきたが、「世論の反発が強い」(社民党幹部)と見て、柔軟姿勢に軌道修正したものだ。
現段階での生き残り戦略は亀井さんに軍配がありそうだ。
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